ヘルペスとはどんな病気?

ヘルペスは水ぶくれができる感染症です

ヘルペスは単純ヘルペスウイルスによって引き起こされ、強い痛みと小さな水ぶくれのような皮疹が主症状の皮膚疾患です。 発症する部位によって名称が決まり、口唇にできれば口唇ヘルペス、性器にできれば性器ヘルペスと呼称します。初めて感染した場合では一般的に重症化することが多く、広範囲に病変が及び、場合によっては高い発熱を伴い、治療のために通院が必要となることもあります。 初感染後にウイルスが鎮静化したとしても、体内に残ったウイルスが何らかの機会に再度活性化してしまうこと(再発)が多いのも特徴的な疾患ですが、口唇ヘルペスでは通常、再発した時には軽度になることが多いものです。それとは逆に、性器ヘルペスでは再発の方が重度になってしまうことがしばしばあります。 これらの違いは、原因となっているウイルスの特徴の違いから起きるものであり、口唇ヘルペスと性器ヘルペスでは、原因となるウイルスの種類がわずかに異なっているのです。

単純ヘルペスウイルスには1型、2型があります

単純ヘルペスウイルスの中でも、上半身に感染しやすいタイプが単純ヘルペスウイルス1型、下半身に感染しやすいタイプが単純ヘルペスウイルス2型となっています。つまり、口唇ヘルペスは1型、性器ヘルペスは2型を原因とすることが多くなっているのです。 ただし、近年は上半身・下半身に関わらず、どちらのウイルスも検出されるため、一概に判断はできません。 ヘルペスウイルスに一度でも感染したことがあればウイルスは神経内部に潜伏し、何歳になっても体内に残り続けることになります。 通常の状態ではウイルスのキャリアだとしても症状が現れることはなく、何の問題も発生しません。ところが、疲れがたまって体力が落ちてしまったり、ストレスが掛かって精神的に参ってしまったり、生理などでホルモンバランスが乱れてしまったりした時に、ウイルスは顕在化して水ぶくれのような皮疹になって現れてきます。

ヘルペス感染と発症までの潜伏期間は?

発症期間は7日~14日程度となっており、その期間は強い痛みも出てしまいますが、体力の回復とともに痛みも皮膚の状態も改善していきます。 同種のウイルスである水痘帯状疱疹ウイルスを原因とする「水ぼうそう」「帯状疱疹」も、広義ではヘルペスとして考えられます。水痘帯状疱疹ウイルスは、幼少時に水ぼうそうに罹患したことがある、もしくは予防接種したことがあるだけでもキャリアとなってしまいます。 ヘルペスによって感じる痛みは、針でチクチクと刺されるような痛みや痒みが主で、特に帯状疱疹では非常に激しい痛みを伴います。 単純ヘルペスウイルスも水痘帯状疱疹ウイルスも、感染経路は接触感染が主である為、ウイルスを持つキャリアと接触すれば感染してしまいます。 もちろん、皮疹が出ている状態であればより感染しやすくなりますが、皮疹などのヘルペス症状が無い人だとしても、キャリアに接触すれば感染してしまいます。 また、直接接触しなくても、ヘルペスの症状が出ている状態の人が使用したタオルを共用したり、食事の皿から取り分けたり、間接的な接触などでも感染してしまうことが知られています。 ただし、キャリアとの接触によって感染したとしても、すべての人がヘルペスの症状を発症するわけではありません。 体力的に充実していて健康であれば、感染したとしても無症状のままで経過することも多いのです。 性器ヘルペスの場合は、感染から2日~21日の潜伏期間ののち、性器周囲の不快感などの前駆症状が起きた後、皮疹とともに痛みなどが出てきます。 口唇ヘルペスの場合には、感染から3日~7日の潜伏期間ののち、皮疹が出始めます。

ヘルペスの治療には抗ウイルス薬を使います

ヘルペスの治療では、抗ウイルス薬を内服する方法と、外用として塗布する方法が用いられています。内服薬では「バルトレックス錠」「ファムビル錠」「アメナリーフ錠」が主に使用されており、外用では「アラセナ軟膏」「ゾビラックス軟膏」が主に使用されています。 これらの医薬品は症状や体質によって使い分けられますが、ウイルスの増殖を抑制する効果によって症状を改善していくため、発症後できるだけ早く治療を開始する方が悪化を防ぐことができます。 症状が軽度の場合には外用の塗布のみで改善することも多くありますが、中等度以上の状態では、内服薬を使用しなければあまり効果は期待できません。単純ヘルペスは再発しやすいものですが、口唇ヘルペス(ウイルス1型)の場合には、再発では症状が軽くなる場合が多い為、外用ですぐに改善するものが大半です。性器ヘルペス(ウイルス2型)の場合では、再発であっても重い症状となることが多いため、その場合には内服薬での治療が必要になるでしょう。

帯状疱疹、水ぼうそうもヘルペスの症状です

帯状疱疹の場合、基本的に一度発症すれば再発することは稀です。帯状疱疹では、初感染時には水ぼうそうとして発症し、その水痘帯状疱疹ウイルスが再発した際に、帯状疱疹として発現します。 水ぼうそうでは、感染からの潜伏期間はおおよそ2週間程度で、高熱と全身の水ぶくれのような皮疹を特徴とします。子供の場合には重症化することは少ないのですが、成人後に水ぼうそうに掛かってしまうと多くが重症化してしまい、高熱・痛みで苦しむことになってしまいます。 妊婦の場合には胎児に重大な障害が残る可能性も高くなるため、予めの予防接種を心掛けましょう。