ヘルペスの再発


ヘルペスは症状が改善した後でも、体力の低下や精神的ストレスによって免疫力が低下した時に、再発することが知られています。症状が改善したとしても体内からウイルスが完全に除去されることはなく、神経節の中に潜伏して機会があれば顕在化してきます。

この再発は、個人の体質によって高頻度で起きることもあれば、全く起きないこともあります。再発する場合には、以前に発症した部位と同じ部位に疱疹が出ます。なぜ同じ部位に疱疹が出るのか、機序や原因は不明です。

口唇ヘルペスの場合、初回の症状が最も重く、再発を繰り返すことに軽度になるとされています。年齢が高くなることで再発しにくくなっていきます。この特徴は単純ヘルペスウイルス1型に多いものです。

性器ヘルペスの場合、再発だとしても症状が重くなることもあり、痛みも強くなりやすいものです。口唇ヘルペスに比べて再発頻度も高いため、状態をコントロールすることが非常に困難です。年齢が高くなれば再発頻度は徐々に低下していき、最終的には再発しなくなります。こういった症状を特徴とするのは、単純ヘルペスウイルス2型に多いものです。

角膜ヘルペスでは、表面に出るのか深部に出るのかで、大きく状態は異なります。どちらにせよ、何度も再発を繰り返すことが知られており、治療を止めると再発する難治症例も存在します。

水ぼうそうの場合、一度発症すると同じ症状での再発はありません。水痘帯状疱疹ウイルスが再発する時には、帯状疱疹として発症します。帯状疱疹が発症する原因もその他のヘルペスと同じく、体力低下や精神的なストレスなどによって免疫力が低下した時に発症します。

帯状疱疹は水痘帯状疱疹ウイルスによる水ぼうそうの再発ではありますが、水ぼうそうとは起きる症状が異なります。潜んでいた神経節に対応する部位に疱疹が発生し、その疱疹は神経の流れに沿って発生します。知覚神経がある部分であればどこにでも発生しますが、特に頭部にある三叉神経や背中から胸・腹にかけて走っている胸髄神経節に良く発生します。帯状疱疹は一般的に、一度発症すると再発はしないとされていますが、ごくまれに再発する例もあります。

ヘルペスの予防


単純ヘルペスウイルスの感染を予防する方法は、はっきり言ってありません。単純ヘルペスの主な感染経路は接触感染であるため、発症している人に近づかないというのが一番の予防となります。
ただし、現状の日本では、成人の80%程度がすでに単純ヘルペスウイルスに感染しているため、自分が感染していない保証はありません。

もし感染したことがなくても、どこにいても単純ヘルペスウイルスに感染している人は近くに存在します。発症している人が触ったものに触れることでも感染が成立してしまいます。発症している人に近づくだけでも、くしゃみや咳、会話による飛沫によってウイルスは拡散されて感染します。

生まれてから一度も誰にも会わず、外出せず、一人で生きているのなら、これからもその生活を維持することで感染は防げるでしょう。現実的にそのような生活をすることは困難ですので、感染しても発症しないように対策をすることをオススメします。ヘルペスの症状が出るのは免疫力が低下した時ですので、過労にならないように気を配り、ストレスをため込まずに定期的に発散していけば、ウイルスに感染したとしても発症せずに抑えることが可能です。

性器ヘルペスの場合では、性的な接触があった場合に感染します。皮膚症状がなくてもウイルスを放出していることがあるため、見た目で感染性の有無の判断はできません。
接触感染するウイルスであるため、不特定多数の人と関係を持たないようにすることで、感染を予防できる可能性が高まります。コンドームを使用して直接接触しないようにすることも予防効果が期待できますが、病変部位が性器のみとは限らないため、そこまで高い効果ではありません。

水痘帯状疱疹ウイルスも同様に接触感染が主ですが、つばや唾液に乗って飛沫感染することも知られており、水ぼうそうの状態では空気感染してしまい、一定数以上のウイルスを吸い込んでしまうことで感染してしまいます。感染を予防することは基本的に困難なため、ワクチンの予防接種を行って症状が重症化しないように対策を練ることが一般的です。

ワクチンの内容は、水痘帯状疱疹ウイルスを弱体化させたものです。ウイルスを体内にあらかじめ取り入れることで免疫を用意しておき、発症を抑えるものですが、この弱体化したウイルスも神経節に潜伏するため、将来的に帯状疱疹として顕在化することがあります。