バルトレックスの副作用


バルトレックスは比較的副作用が少ないことで知られています。吸収率が改善されたことで服用する量自体が少なくなり、体への負担も減っているからです。ただし、完全に副作用がない薬はこの世に存在しませんので、バルトレックスであっても副作用の注意は必要です。

バルトレックスの主な副作用は、医薬品承認時の調査では、下記のようになっています。

・単純疱疹に対して用いた時には頭痛(2.8%)眠気(2.5%)肝機能検査値の上昇(1.3%)となっています。
・帯状疱疹に対して用いた時には肝機能検査値の上昇(5.8%)腎機能検査値異常(3.2%)腹痛(1.7%)となっています。服用量が多いほど内臓への負担が起きやすくなりますので、もっとも服用量が多くなる帯状疱疹では検査値異常が出やすくなっています。
・性器ヘルペスの再発予防で用いた時には頭痛(9.6%)吐き気(6.4%)下痢(3.8%)腹痛(2.6%)となっています。

ただし、販売された後に行われた大規模調査の際には、副作用の発現頻度は承認時に調査したものよりも低いことが判明しています。結果は以下のようになっています。

・単純疱疹・帯状疱疹に対して使用した際の主な副作用は、腹部不快感(0.2%)頭痛(0.1%)となっています。
・帯状疱疹患者における疼痛の検討における調査では、吐き気・嘔吐・頭痛・傾眠が各
0.5%の確率で発現しています。

その他、重大な副作用としては、アナフィラキシーショック、急性腎不全、無顆粒球症、急性膵炎、肝機能障害、間質性肺炎、中毒性表皮壊死症、呼吸困難、精神神経症状が頻度不明で報告されています。

副作用で多い下痢


バルトレックスの副作用として下痢が多いという噂がありますが、実際には下痢が起きる頻度はそこまで多くはありません。
抗生物質では下痢は注意する副作用となりますが、バルトレックスの場合は腸内細菌に影響を与えるものではないため、それほど注意しなくても良いでしょう。吐き気や便秘など、消化器系の症状をまとめて考えれば、バルトレックスの副作用としては多い分類となる程度です。

バルトレックス服用の際には、腎排泄をスムーズに行うため、水分を多く摂取するように指導がなされます。水分を多く摂取することで便への水分移行が過剰になり、便が柔らかくなりすぎることで下痢・軟便の症状が起きる可能性は否定できません。長期間服用を続けることで発生しやすくなることが判明しており、性器ヘルペスの再発を予防するための抑制療法でバルトレックスの服用を継続する場合には、下痢・吐き気・便秘等に注意が必要です。
これらの症状を予防するためには、日ごろからストレスを溜めないように注意をはらい、酒・たばこを控えながら、適度な運動を行いましょう。

バルトレックスを服用する時に注意していただきたいのは、下痢・軟便などの消化器症状よりも、傾眠やめまい、頭痛などの精神神経症状の方になります。直接的に命に関わる事故を引き起こしてしまうこともあるため、車の運転などの危険を伴う作業を行う際には注意しなければいけません。

子供の副作用と注意点


子供がバルトレックスを服用するためには、年齢・体重で用量を調節する必要があります。子供の体は、単純に大人の体を小さくしたものではありません。代謝能力など、大人の体とは異なるものだと認識する必要があるのです。繊細な用量調節が求められることから、錠剤ではなくバルトレックス顆粒が選択されます。

動物実験の結果となりますが、子供では成人よりもバルトレックスの代謝が盛んで、アシクロビルの血中濃度が上昇しやすいという報告があるため、特に注意していかなければいけません。

子供の使用における副作用の報告は、あまり多くはありません。調査された分母は多くはありませんが、それでも発生率は低いと言えるでしょう。
具体的には、水ぼうそうにバルトレックスが用いられた際、特定調査対象となったのは369例で、その中で副作用が起きたのは3件のみです。蕁麻疹が2件(0.54%)、下痢が1件(0.27%)です。承認時の調査では全43件中、便秘が1件(2.33%)、肝機能検査値の上昇が1件(2.33%)発生しています。

子供がバルトレックスを使用する時、体重10kgを境に用量が異なる点に注意が必要です。体重10kg未満の子供では、バルトレックスの活性代謝物であるアシクロビルの排泄能力が大人よりも高く、血中濃度がすぐに低下してしまうことが知られています。そのため、用法も1日3回と、例外的に設定されています。